今回は自律神経失調症の症状の一つである「無気力感」について書いていきます。
私の実体験を書きますが、自律神経の乱れによる「無気力」が、「甘え」や「やる気のなさ」ではないことを少しでも理解していただけるとありがたいです。
自律神経失調症の原因や症状について知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
Contents
「無気力感」について
「無気力感」は自律神経失調症の症状の一つ
自律神経失調症は、症状が多岐に渡ります。
以下の図は、独自にまとめた自律神経失調症の症状一覧です。その数55種類以上です。恐らくこれ以外にも症状はあると思います。果たしていくつあることやら。
この多くの症状の中の一つが「無気力感」なのです。下の図の「気力低下」や「落ち込み」がそれに当たります。
私が体験した「理由のない無気力感」
ここからは私が実際に体験した辛い「無気力感」について書いていきます。ただの「やる気がない」気分とは違うということが伝われば、と思います。
起き上がれない
私が初めて、底知れぬ「無気力感」を感じた時は、まず朝起き上がることができませんでした。頭がぼーっとして、体に全く力が入らないのです。カーテンを開ける気にもなれないし、時計を見る気にすらなれませんでした。そして再び眠りに落ちたのですが、どれだけ眠ってもやる気は戻ってきませんでした。
もちろん熱はありませんでしたし、何か落ち込むような事件があったわけでもありません。訳もわからないまま、ただただ「今日という1日を生きよう」という気力が湧いてこないのです。
起き上がることはもちろん、何かを考えることすら億劫というか、体が拒絶しているような感じでした。考えようとすると、頭の奥の方がすーっと遠のいて、再び眠りに落ちてしまうのです。
理由もなく悲しくて不安
そんな感じでずーっと寝ていたのですが、午後になると眠気はなくなりました。体にも少し力が入るようになり、起き上がれそう、という感じでした。
しかし、次に襲ってきたのは「悲しい」「不安」「焦り」という感情です。もちろん、そんな気持ちになる理由や事件はありませんでした。それ故に、「どうしてこんなに不安なんだろう」と、不安を感じていることに不安を感じるという負のスパイラルに落ちていきました。
正直、「無気力感」と相まって現れたこの症状が何よりも怖かったです。
良い歳して一人布団の中で、涙が止まりませんでした。おっさんが理由もなく泣いてしまうほど、心の中がぐちゃぐちゃになる。これが自律神経失調症の「無気力感」なのだと思います。
この状態が数日続く
人によって期間は違うと思いますが、私はこの「理由のない不安感」を伴う「無気力感」が数日続きました。当時、たまたま長期休みの期間だったため、仕事に支障は出ませんでしたが、これが平日だったらと思うと恐ろしいです。実際休み明けの朝は起き上がれるか不安でしたし、場合によっては休もうと思っていました。
無気力感から脱する方法
正直、この「無気力感」から確実に脱する方法はまだわかりません。ただ、一応今は「無気力感」から脱しているので、私が行った方法を紹介します。ただ、ひどく泥臭い方法(方法とも言えない)なので、何か効率的な方法をご存知の方は、コメント等頂けると嬉しいです。
「無気力感から抜け出さなければ!」と思った私は、何度もため息を吐いたり、泣きそうになったりしながら、無理矢理起き上がり、「何か食べなきゃ」とほんの一口パンを齧り、トイレへ行ったりベランダへ出てみたりしながら、本当に少しずつ日常生活に戻るようにしました。
気休めに市販の漢方薬(半夏厚朴湯)を飲んだりしつつ、数日リハビリすることで、次第に何とか生活はできそう(テンションはとてつもなく低いけど)というレベルまで持っていきました。
ここまできたら、あとは生活リズムが乱れないように気をつけながら暮らすことで、次第に「無気力感」は無くなっていきました。
「無気力感」を発症する条件
これは一言で言えば、「自律神経が乱れた時」なのでしょうが、自律神経の乱れによる症状は、他にもたくさんあります。どんな条件の時にこの「無気力感」が現れるのでしょうか。
正直私もよくわかりませんが、何となく私が思い当たるのは、「感情の振り幅が大きい状態が、ある程度続いた時」なのではないかな、と思っています。
例えば、物凄くテンションが高い状態と通常のテンションの状態を何度も繰り返すとか、逆に、物凄く落ち込んだ状態と通常以上のテンションの状態を何度も繰り返す、などです。
この感情の振れ幅が大きいと自律神経が疲れるらしく(鍼灸の先生談)、私も当時は会社の飲み会が続いており、「飲み会でテンション上昇〜帰宅して寝て会社でテンション降下」を繰り返していました。これが、感情を制御する自律神経の調子をおかしくしてしまったのではないかな、と考えています。
完全に持論なので、何とも言えませんが、少なくとも上記のような生活は体によろしくないので、オススメしません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。自律神経失調症の「無気力感」は、「甘え」や「やる気がない」のとは違うことがわかっていただけたでしょうか。この「無気力感」は「思い当たる節もない」というのが辛いところです。
身近に「無気力感」を訴える家族や友人、恋人などがいる方は、「こんな感じなのかな」と理解していただけると、本人も安心するかと思います。
また、正に自律神経の乱れによる「無気力感」を感じている方は、「無気力感」はいずれ無くなるはずなので、不安だとは思いますが、必要以上にマイナスに考えずに、少しずつ普段通りの生活へ戻れるよう、前向きに暮らしていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。