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はじめに
自律神経が乱れると、身体に様々な不調が現れます。めまいや頭痛などの身体的な不調のみならず、憂鬱感や無気力感といった精神的な不調が現れることもしばしばです。自律神経の乱れによって起こる症状については、以下の記事に詳しくまとめていますので、ご覧ください。
そもそも鍼灸って何?
「そもそも鍼灸って何?」と言う方は少なくないと思います。私自身、自律神経失調症になる前は、全く馴染みがありませんでした。最近は美容向けの鍼も流行っているようなので、以前に比べると、知名度は上がっているのかもしれません。
ここでは、簡単に鍼灸について説明します。
鍼灸は東洋医学の治療法の一種
「鍼灸」とは、「しんきゅう」と読みます。鍼(はり)とお灸(おきゅう)のことです。「身体に細い針を刺したり、お灸を据えることで、身体の不調を取ろう!」という治療法です。
そもそも医学には「西洋医学」と「東洋医学」の2種類の代表的な分類があります。西洋医学は、いわゆる普通の病院が行うようなアプローチで、基本的には対症療法を行います。例えば、「頭が痛ければ痛みを取る薬を飲む」、「内臓に悪いデキモノがあれば、切除する」といったように、症状そのものに対してアプローチします。西洋医学では、「なぜその病気になったのか?」という根本的な部分に関しては、あまり考えられません。
一方で、東洋医学は、症状そのものではなく「なぜ具合が悪いのか?」を考えます。そして、身体全体の自然治癒力を上げることで、「根本的に身体を良い状態にし、不調を緩和していこう!」というアプローチをします。
そして、鍼灸は、そんな東洋医学の一種なのです。
鍼灸は国家資格が必要
鍼灸院の先生になるには、国家資格が必要です。同じ代表的な治療法の整体については、特に資格は必要ありません。鍼灸は国も効果アリ!と認める治療方法なのです。
なので、安心して施術を受けてみてください。
鍼灸で具体的にやること
鍼灸は針とお灸です。しかし、やたらめったら適当に針を刺したりお灸を据えたりするわけではありません。きちんと東洋医学なりの理論に基づいて針を刺したりするのです。
そして、その東洋医学なりの理論とは、「ツボ」です。
東洋医学では、身体中にツボというものがあり、それぞれが身体の各器官の機能と密接に関係していると考えられています。みなさんも目の疲れに効くツボや、便秘に効くツボを自分で押してみた経験があるかもしれません。
そんなツボを、鍼灸では針とお灸で刺激するのです。針を使うことで、指で押すだけでは届かない深いツボにアプローチすることができるのです。また、お灸によって深部の血流を良くすることができるのです。
ちなみに、「針」と聞くと、「痛そう」と警戒してしまう方も多いかと思いますが、今はとっても細い針がメジャーのようで、全く痛くありません。むしろ気持ち良いくらいですし、最近では赤ちゃん向けの針というのもあるくらいです。赤ちゃんでも大丈夫なら、私もやってみようかな、と思えるのではないでしょうか。
鍼灸の効果は?
これは、鍼灸に止まらず、全ての東洋医学的なアプローチに共通して言えるのですが、鍼灸によりツボを刺激することで、血行が良くなります。すると、身体中(筋肉や内臓)のコリが解消されます。全身の血流が良くなれば、代謝や循環が良くなり、身体の状態が良くなることは想像しやすいかと思います。
お風呂に入って身体が温まると、心も身体も元気になりますよね?あの状態をより効率的に作ってくれるのが東洋医学であり、鍼灸なのです。
なぜ鍼灸で自律神経が整うの?
自律神経失調症の方は、身体の歪みや心理的ストレスから、身体が常に緊張状態にあり、それが自律神経の乱れに繋がっているのです。先述の通り、鍼灸を行うと、全身の血行が良くなります。つまりコリが改善されます。コリが改善されると言うことは、身体の緊張状態が緩和されると言うことです。すると、自然と自律神経の乱れも落ち着いてくるのです。
ちなみに、自律神経失調症の原因については、以下の記事に詳しく書いていますので、参考にしてください。
実際に鍼灸に通ってみた
ここでは、私が実際に半年間鍼灸に通った体験を書いていきます。詳細な記事は別途書こうと思いますので、こちらでは概要のみ記載します。
さて、当時、自律神経失調症に苦しみ続けていた私は、「もう何でも良いから、試せるものは試そう!」というスタンスでした。そこで、今まで「痛そうだから」という理由で避けていた鍼灸に通うことにしました。帰宅ルートにある鍼灸院に、半年間、週1で通ってみました。
早速入ってみた鍼灸院は、おじいちゃん家の匂いがしました。これはお灸の香りなのですが、お仏壇に上げる線香の香りと同じようです。私は好きな匂いなので、「これなら続けられそう」と感じました。そして、おじいちゃんみたいな先生に身体の現状(当時は胃と喉の違和感と手足の痺れがメインでした)を伝え、早速鍼治療を施されました。
注射嫌いの私は非常に怖かったのですが、全く痛みを感じず、何なら「ちょっと気持ち良い」くらいのものでした。なので、安心して鍼を刺されました。また、喉の違和感があるので、喉に針を刺されるのかな、とドキドキしていたのですが、喉の違和感のツボは喉とは別の場所にあるらしく、喉に針を刺されることはありませんでした。
それから、お灸についてですが、私は人生初のお灸だったので、結構な恐怖心を抱いていました。しかし、じんわりと温まっていく感じがとても心地よく、血行が良くなる感じを強く実感できました。根本まで燃えていくとさすがに熱いのですが、「まだ大丈夫?」と先生が聞いてくれるので、耐えられなくなる前に止めることができました。
このように非常に好感触な鍼灸ですが、やはり絶大な効果というのは、半年間通っても感じられませんでした。自律神経というのは、日々の生活習慣とも結びついているので、生活習慣の改善がマストなのでしょう。鍼灸はあくまでそのサポートをしてくれるものだと。
また、金銭面でも少しハードルがあります。鍼灸治療は、交通事故の後遺症や国が認める疾病の治療であれば、保険が効くようなのですが、自律神経失調症の治療では、保険が効きません。私が通っていた鍼灸院は、毎回4,000円ほど掛かっていました。ただし、毎回1時間弱施術を受けられたので、普通のマッサージや整体に比べたらリーズナブルだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、自律神経失調症の代表的な治療法である「鍼灸」について書いてみました。詳細な体験談はまた別の記事で書こうと思います。
効果が全くないというわけではないので、まずは試しに施術を受けてみると、状況が変わるかもしれません。自律神経失調症の原因は人によりけりなので、鍼灸で絶大な効果が出る方もいると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。